比較文化論の試み |山本 七平
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比較文化論の試み山本 七平
講談社 刊
発売日 1976-06
価格:¥525(税込)
日本人は14歳くらいにはなったのだろうか。 2005-02-20
日本人は自分たちの伝統や考えを再把握し、相手の理解できる言葉で説明することができない。これは、日本人の物事の捉え方が独りよがりであったり、情緒的な善玉悪玉の決め付けなったりする性向に出ていると、著者は言う。「裸で付き合えば分かり合える」というのは日本人同士でしか通用しない、という強力なメッセージだ。
30年前に書かれた本であるが、スポーツ紙や夕刊紙の見出しを見ていると日本人はあまり変わっていないと感じる。例えば目立ちすぎるインターネットの寵児は、感情的にダメなら、悪玉に分類して排除しないと日本人は不安らしい。ディベートのような対立概念による多面的な捉え方は出てこない。著者はこのような自分達の思考の把握力の無さが、先の大戦の敗戦原因の一つと考えておられるようだが、今の日本を見てどう思われるだろう。
最近は憲法改正論議が喧しいが、これなどは日本人が「この著書の視点において」進化しているかどうか判断する一つの試金石だろう。この国のあり方を国民的レベルで煮詰め、国外に向けて説明してゆく能力が無ければ、憲法改正はできない。
終戦当時マッカーサーは「日本人は12歳」だといった。著者は戦後30年たって書いたこの本で日本人のナイーブさに再度警鐘を鳴らした。更に30年経った現在において、「日本人は14歳」くらいにはなっていることを世界に示すべきだ。
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この記事は2006/8/29に作成しました。
